建設キャリアアップシステムの更新方法は?事業者登録の手順と費用を解説

建設キャリアアップシステムの更新方法は?事業者登録の手順と費用を解説

「CCUS事業者登録更新のお願い」というメールが届いたものの、何から手をつければよいのか迷っていませんか。前回の登録をした人が社内におらず、ログインIDの保管場所もわからない担当者の方もいるでしょう。

建設キャリアアップシステム(CCUS)の事業者登録は5年ごとの更新制で、2018年度に受付がはじまったため、いま更新を迎えている事業者は今回が初めての更新です。社内に手順の記録が残っていないのは、担当者の落ち度ではなく、5年に一度しか来ない手続きだからです。しかも、毎年届く管理者ID利用料の請求とは違い、事業者登録の更新は自社から申請しなければはじまりません。

この記事では、以下の内容を解説します。

  • 事業者登録の有効期限と、更新を申請できる時期
  • 更新を申請するときの6つの手順
  • 証明書類が必要になるケースと書類の種類
  • 更新時の登録料と、毎年の管理者ID利用料の違い
  • 期限を過ぎた場合の影響と、次回の更新に備える管理方法

CCUSの事業者登録の更新を任された建設会社の担当者の方に、期限内に手続きを終えるための進め方をお伝えしているので、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

佐藤 秀樹

ai行政書士法人 代表行政書士。
行政書士として30年以上の経験を持ち、法人設立、相続、建設業許可、在留資格などの分野に精通。
創業からの精神である「誠意」と「情熱」に加え、法人名に込めた「愛(ai)」と「誠実(Integrity)」を胸に、お客様一人ひとりに深く寄り添います。確かな実績と最新の知見で、地域社会とお客様の未来をサポートします。

目次

建設キャリアアップシステムの更新は申請が必要

建設キャリアアップシステム(CCUS)の事業者登録には5年の有効期限があります。自動更新の仕組みはなく、期限内に事業者自身が更新を申請しましょう。毎年の管理者ID利用料のように、請求書が届くのを待っていても更新できません。

まずは、更新の期限と費用の全体像を確認しましょう。

区分有効期限費用(税込)自社からの申請
事業者登録5年6,000円〜必要
管理者ID1年11,400円不要(自動更新)

一人親方の場合、事業者登録料は0円、管理者ID利用料は2,400円です。

更新のスケジュールで押さえたいポイントは、次の3つです。

  • ポイント1:登録から5年後の月末で有効期限が切れる
  • ポイント2:有効期限の6ヶ月前から更新申請ができる
  • ポイント3:期限の1ヶ月前が締め切りの目安になる

参考:建設キャリアアップシステム「ご利用方法・料金」

建設キャリアアップシステムの仕組みや登録の流れについては、次の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてください。

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ポイント1:登録から5年後の月末で有効期限が切れる

事業者登録の有効期限は、登録が完了した日から5年後の、登録した月の月末です。たとえば2022年3月10日に登録を終えた事業者なら、有効期限は2027年3月31日です。

自社の有効期限は、CCUSにログインしたあとの画面に表示されます。登録完了メールや当時の書類が見つからなくても、ログインさえできれば期限を確かめられるでしょう。

また、受付がはじまった2018年度から数えると、いま更新を迎えている事業者は、すべて今回が初めての更新です。前回の手順が社内に残っていなくても、公式の案内に沿って進めれば手続きは終えられます。

ポイント2:有効期限の6ヶ月前から更新申請ができる

更新申請の受付は、有効期限の6ヶ月前からはじまります。同じタイミングで、登録責任者のメールアドレス宛てに「CCUS事業者登録更新のお願い」というメールが届きます。

このメールの宛先は、5年前の登録時に登録責任者として入力したアドレスです。当時の担当者が退職していたり、社長個人のアドレスで登録していたりすると、社内の誰も気づかないまま期限を過ぎてしまうリスクがあります。メールの有無にかかわらず有効期限を確かめておきましょう。

更新は有効期限の6ヶ月前から申請でき、公式は遅くとも有効期限の1ヶ月前までに申請するよう求めています。メールが見当たらない場合でも、この期間に入っていれば申請を進められます。

ポイント3:期限の1ヶ月前が締め切りの目安になる

公式の案内では、処理を円滑に進めるため、遅くとも有効期限の1ヶ月前までに更新を申請するよう求めています。申請したあとにも、審査と、不備があった場合の再申請、登録料の支払いという工程が残るためです。

更新は、登録料の入金が確認された時点で完了します。期限の直前に申請すると、書類の不備を直したり、払込票の到着を待ったりする日数がわずかしか残りません。

さらに、有効期限までに更新申請がない場合は、CCUSを利用できなくなります。6ヶ月前のメールが届いた月のうちに着手し、期限の2ヶ月前には申請を終えておくと、書類の差し替えにも落ち着いて対応できるでしょう。

参考:建設キャリアアップシステム「事業者更新手続きの流れと方法」

事業者登録を更新するための手順6ステップ

ここでは、公式が推奨しているインターネット申請を中心に、更新の手順を6つのステップで紹介します。

  1. まずログインして有効期限と登録メールアドレスを確かめる
  2. 「更新のお願い」メールのURLから申請画面を開く
  3. インターネットと認定登録機関のどちらで申請するか決める
  4. 5年間で変わった登録情報を洗い出す
  5. 変わった箇所だけ入力して審査を待つ
  6. 届いた払込票で事業者登録料を支払う

登録情報に変更がなければ、ステップ4と5は確認だけで済みます。以下、各ステップでつまずきやすい点もあわせて確認しましょう。

参考:建設キャリアアップシステム「インターネットからの更新申請手続き」

1. まずログインして有効期限と登録メールアドレスを確かめる

最初に、CCUSにログインできるかを確かめましょう。更新の手続きは、CCUSにログインしておこなうためです。ログインには、新規登録のときに発行された事業者IDとパスワードを使います。

事業者IDは、登録が完了したときに登録責任者へ届いたメールに記載されています。メールアドレスが無効だった場合は、事業者IDを記載した圧着ハガキが登録住所に届いているはずです。技能者のカードに印字されたIDとは別のものなので、取り違えないようにしてください。

ログインできたら、画面に表示される有効期限と、登録責任者のメールアドレスが今も使えるかを確認します。

パスワードがわからない場合やエラーが出る場合は、公式ホームページのFAQ一覧No.3574で原因と対処法を調べましょう。管理者ID利用料の未払いでIDが止まっているときは、先に未払い分を支払わないと更新の手続きに進めません。それでも解決しない場合は、公式サイトのお問い合わせフォームで、事業者登録の5年更新についての項目を選んで連絡します。

2. 「更新のお願い」メールのURLから申請画面を開く

「CCUS事業者登録更新のお願い」メールには、更新手続きの案内ページへのURLが記載されています。案内ページで手続きの流れを確かめたら、CCUSにログインして申請を進めます。

ログインしたあとは、左のメニューにある850_事業者更新から、10_更新申請を選びましょう。個人情報の取り扱いとシステム利用規約への同意を済ませると、申請の画面が開きます。

メールが届いていないように見えるときは、まず迷惑メールのフォルダを確認してください。運営主体からのメールは@smail.ccus.jpのドメインから届くため、受信を許可しておくと、審査の結果や支払いの案内も見落としにくくなります。

登録責任者のアドレスが今は使われていない場合は、更新申請の中で、現在使っているアドレスに書き換えておきましょう。

3. インターネットと認定登録機関のどちらで申請するか決める

更新の申請方法は、インターネットと、認定登録機関の窓口の2つです。主な違いは、次の表のとおりです。

比べる点インターネット認定登録機関
予約不要電話予約が必須
申請書画面で入力印刷して持参
証明書類jpeg画像で添付原本か写しを持参

公式は、窓口の混雑が予想されることから、できるだけインターネットで手続きするよう案内しています。ログインができ、証明書類をスマートフォンで撮影できるなら、インターネット申請を選びましょう。

一方で、窓口で申請する場合は、更新のお願いメールや登録完了メール、登録完了ハガキといった自社を確認できる書類を持参します。どれも見当たらないときは、事業者確認書類の写しを用意してください。窓口の場所は、公式サイトに掲載されている認定登録機関の窓口一覧で探せます。

4. 5年間で変わった登録情報を洗い出す

申請の画面に進む前に、5年前の登録内容と、今の会社の状態を見比べましょう。次のような変化がなかったかを確認します。

  • 商号や代表者が変わった
  • 本店の所在地を移した
  • 増資や減資をした
  • 建設業許可を更新した、または業種を追加した
  • 社会保険の加入状況が変わった

更新申請は簡素化されており、変更がない項目は入力しなくてかまいません。また、登録情報に変更があっても、更新申請の中で一緒に直せるので、別に変更申請を出す手間はかかりません。

ここで建設業許可を持つ会社が見落としやすいのが、許可の更新です。建設業許可も5年ごとに更新するため、許可を5年以上続けて持っている会社は、CCUSの登録から今回までの間に、許可の更新を迎えている可能性が高いです。許可の通知書をいつ受け取ったかも、あわせて確かめておきましょう。

5. 変わった箇所だけ入力して審査を待つ

登録情報に変更がない場合は、何も入力せずに画面下部の申請ボタンを押すだけで、更新を受け付けた旨の申請番号が発行されます。

変更がある場合は、該当する項目の編集ボタンから新しい内容を入力します。あわせて、変更を証明する書類のjpeg画像を、前回の添付書類と差し替えて申請しましょう。

なお、建設業許可がある会社では、商号、代表者名、住所、資本金、完成工事高が最新の許可データから自動で反映され、画面上では変更できません。これらが実態と違うときは、先に建設業許可の変更届が済んでいるかを確認しましょう。

申請のあとは、審査の結果を待ちます。内容に不備があると「事業者情報申請内容不備のお知らせ」というメールが届くので、指摘された箇所を直して再申請してください。不備のやり取りが続くと、そのぶん期限までの日数が減っていきます。

6. 届いた払込票で事業者登録料を支払う

審査が終わると、登録メールアドレス宛てに「事業者更新料の金額確定のご案内」というメールが届きます。その約1週間後に、請求書と払込票を兼ねた書類が届く流れです。

支払い方法は、銀行振込、コンビニ支払い、ウォレット決済から選べます。入金が確認されると「事業者登録の更新手続き完了のお知らせ」というメールが届き、これで更新は完了します。

更新申請を送っただけでは手続きは終わらず、入金の確認までが更新の手続きです。払込票が届いたら支払期限を確かめ、経理の担当者にも急ぎの支払いであることを伝えておきましょう。

なお、一人親方は事業者登録料がかからないため、払込票は届きません。

証明書類が必要になる3つのケース

更新申請では、登録情報に変更がなければ、新たな証明書類を添付しなくてかまいません。一方で、次の3つのケースにあたる場合は、証明書類を用意します。

  • 商号・代表者・所在地などが変わった
  • 建設業許可を更新または業種追加した
  • 社会保険の加入状況が変わった

書類は、インターネット申請ならjpeg画像、認定登録機関なら原本か写しで提出します。自社がどのケースにあたるのかを、以下で確かめていきましょう。

参考:建設キャリアアップシステム「事業者更新手続きの流れと方法」

商号・代表者・所在地などが変わった

公式の案内では、次の7つの事業者情報に変更があると、事業者確認書類が必要です。

  • 商号または名称
  • 建設業許可の有無
  • 法人・個人の区分
  • 法人番号
  • 代表者名
  • 所在地
  • 資本金

提出する事業者確認書類は、建設業許可の有無と事業の形態によって変わります。

事業者の区分主な事業者確認書類
建設業許可がある・建設業許可証明書
・建設業許可通知書
許可がない法人・確定申告書
・登記事項証明書と納税証明書
許可がない個人事業主・確定申告書
・開業届と所得税の納税証明書

いずれも写しを提出し、許可がない場合の確定申告書や納税証明書は、申請日の前1年以内のものに限られます。

また、許可がある会社が直近に変更届を出している場合は、許可通知書の写しに変更届の写しを添える決まりです。代表者の交代や本店の移転では、建設業許可の変更届の控えをそのままCCUSでも使えるので、控えを手元に残しておきましょう。

建設業許可を更新または業種追加した

建設業許可の更新や変更があった場合も、事業者確認書類が必要です。具体的には、建設業許可証明書か建設業許可通知書の写しを1点提出します。

許可を持つ会社では、5年前の登録時の許可情報が、今の許可と一致しているとは限りません。許可の更新で許可年月日が変わっていたり、業種の追加で許可業種が増えていたりするためです。

建設業許可とCCUSの事業者登録は、どちらも5年ごとの更新ですが、期限の月はそろっていません。そのため、CCUSの更新のたびに、直近の許可通知書を探さなければなりません。許可の更新や業種追加の通知書を受け取ったら、CCUS用にjpeg画像でも保存しておくと、次の更新で探す手間を省けます。

なお、建設業許可がある法人は、許可データから資本金を確認するため、資本金を証明する書類は提出しなくてかまいません。ただし、直近に増資や減資をした場合は、許可データに新しい資本金が反映されていないことがあるので、登録料の金額に気をつけましょう。

参考:建設キャリアアップシステム「事業者確認書類・登録申請書に添付する書類」

建設業許可の要件や、役員の変更・本店の移転があったときの手続きについては、次の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてください。

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社会保険の加入状況が変わった

健康保険や厚生年金保険、雇用保険などの加入状況が変わった場合は、加入を証明する書類が必要です。たとえば、従業員を雇って雇用保険の適用事業所になった、建設業退職金共済に加入した、といった変化があてはまります。

主な証明書類は、次の表のとおりです。保険の種類ごとに、いずれか1点の写しを提出します。

保険の種類証明書類の例
健康保険・厚生年金保険・領収済証
・社会保険料納入証明書
雇用保険・労働保険の保険料申告書
・労働保険料等納入通知書
建設業退職金共済・共済契約者証

インターネット申請では証明書類をjpeg画像で添付するため、紙の控えをスマートフォンで撮影し、文字が読めるかを確かめてから添付しましょう。受付印や出納印のある控えが求められる書類もあるので、印の部分まで写っているかも確認してください。

申請書類の準備に不安がある方は、ai行政書士法人の無料相談をご活用ください。建設業許可申請実績2,000件の行政書士が書類を確認してアドバイスいたします。

CCUSの費用と支払うタイミング

CCUSの費用には、5年ごとの更新時に払う事業者登録料と、毎年払う管理者ID利用料の2種類があります。名前が似ていて混同しやすいものの、支払う時期も請求のされ方も違います。

費用支払う時期請求のされ方
事業者登録料5年ごとの更新時審査後に払込票が届く
管理者ID利用料毎年請求書が自動で届く

この違いを押さえておくと、更新の申請を忘れる原因をひとつ減らせるでしょう。

CCUSにかかる費用の全体像については、次の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてください。

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更新時は資本金に応じて6,000円〜の登録料がかかる

更新時の事業者登録料は、新規登録のときと同じ金額で、資本金によって決まります。

資本金登録料(税込)
一人親方0円
500万円未満(個人事業主を含む)6,000円
500万円以上1,000万円未満12,000円
1,000万円以上2,000万円未満24,000円
2,000万円以上5,000万円未満48,000円
5,000万円以上1億円未満60,000円
1億円以上3億円未満120,000円
3億円以上10億円未満240,000円
10億円以上50億円未満480,000円
50億円以上100億円未満600,000円
100億円以上500億円未満1,200,000円
500億円以上2,400,000円

更新時の登録料は、更新を申請した時点の建設業許可の情報をもとに計算されます。5年の間に増資していれば、前回より高い区分の登録料になることがあるため、予算を組む前に今の資本金を確かめておきましょう。

参考:建設キャリアアップシステム「ご利用方法・料金」

管理者ID利用料は毎年11,400円を別に支払う

管理者ID利用料は、CCUSで事業者の情報や現場の情報を管理するためのIDにかかる費用です。1つのIDあたり年11,400円で、一人親方は年2,400円です。

最初の1IDは事業者登録と同時に作られ、事業者登録を抹消しない限り、毎年自動で更新されます。請求書は、登録した月の翌月に登録責任者宛てに届きます。管理者ID利用料は待っていれば請求が来ますが、事業者登録の更新は自社から申請しない限りはじまりません。

なお、支払期限を過ぎても入金が確認できないと、そのIDの利用は停止され、CCUSにログインできなくなります。ログインできなければ事業者登録の更新申請にも進めないため、毎年の支払いも期限内に済ませておきましょう。更新を終えたあとも、管理者ID利用料はこれまでと同じ月に請求されます。

更新を忘れて期限を過ぎると起こる3つの影響

更新を申請しないまま有効期限を過ぎると、自社だけでなく、技能者や元請との関係にも影響が出ます。主な影響は、次の3つです。

  • 事業者IDでログインできなくなる
  • 所属技能者との紐づけが外れる
  • 元請の施工体制に加われず就業履歴が残らなくなる

どの影響も、期限を過ぎてから取り戻すには手間がかかります。それでは、順に見ていきましょう。

事業者IDでログインできなくなる

公式の案内では、有効期限までに更新申請がない場合、CCUSが利用できなくなります。期限を過ぎた事業者IDでは、ログインして自社の情報を確認することも、更新の手続きをすることもできません。

有効期限を過ぎると更新申請はできず、期限を過ぎてから更新という形で元に戻すことはできません。CCUSを使い続けるには、新規の事業者登録からやり直すことになると考えられるため、期限が切れた場合は公式の窓口に扱いを確認しましょう。

日ごろCCUSにログインする機会が少ない会社ほど、期限が切れたことに気づくのが遅れがちです。元請から指摘されて慌てないよう、有効期限を自社で把握しておきましょう。

所属技能者との紐づけが外れる

CCUSでは、技能者の情報と、技能者が所属する事業者の情報が結びついています。事業者の登録が切れると、所属している技能者の情報を、事業者の立場で閲覧したり管理したりできなくなります。

技能者の登録やカードは技能者本人の登録なので、事業者登録の期限が切れても失効しません。しかし、新しく事業者登録をした場合は、新しい事業者と技能者をあらためて結びつけ直す作業が発生します。

所属する技能者が多い会社ほど、この紐づけ直しの負担は大きくなります。技能者の代行申請や社会保険の情報の更新を自社で担っている会社は、なおさら期限内の更新を優先しましょう。

元請の施工体制に加われず就業履歴が残らなくなる

CCUSで就業履歴を残すには、元請が現場と契約の情報を登録し、下請がその現場に自社の施工体制を登録する流れです。事業者登録が切れた下請は、この施工体制に加われません。

施工体制に加われなければ、技能者がその現場で働いた記録を、自社の技能者の就業履歴として残せなくなります。就業履歴は、次のような場面で使われている情報です。

  • 技能者の能力評価
  • 建設業退職金共済の掛金の納付
  • 公共工事や経営事項審査での評価

そのため、元請の中には、協力会社の更新の状況を確認し、期限が近い会社に更新を呼びかけているところもあります。元請から確認の連絡が来る前に更新を終えておけば、取引先に余計な手間をかけずに済みます。

期限が切れて新規登録からやり直す場合の3ステップ

有効期限が切れてしまった場合は、新規登録からやり直し、取引先や技能者との関係をひとつずつ戻していきます。手順は、次の3つです。

  1. 新規の事業者登録をあらためて申請する
  2. 新しい事業者IDを元請や取引先に伝える
  3. 所属技能者を新しいIDに紐づけ直す

期限が切れたと気づいたら、まずは公式サイトのお問い合わせフォームで自社の登録の状態を確かめると、手戻りを減らせます。

1. 新規の事業者登録をあらためて申請する

期限が切れた場合は、更新ではなく、新規の事業者登録として申請します。必要な書類や入力の流れは、5年前に初めて登録したときと同じです。

比べる点期限内の更新期限切れ後の新規登録
入力変わった箇所だけすべての項目
証明書類変更がなければ不要事業者確認書類が必要
登録料資本金に応じて必要資本金に応じて必要

登録料の金額は、更新でも新規でも変わりません。一方で、新規登録ではすべての項目を入力し直し、事業者確認書類もあらためて添付します。期限内に更新していれば確認だけで済んだ作業を、一からやり直さなければなりません。

新規の事業者登録を自社で進める手順については、次の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてください。

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2. 新しい事業者IDを元請や取引先に伝える

新規登録が完了すると、新しい事業者IDが発行されます。以前の事業者IDは使えないため、取引先に伝えている情報も更新してもらいましょう。

新しいIDを伝えたり、設定を変えたりする先は、次のとおりです。

  • 自社が下請として入っている現場の元請
  • 自社の下に入っている協力会社
  • CCUSと連携している勤怠管理や入退場管理のシステム

元請や上位の会社は、下請の事業者IDをもとに施工体制を組みます。古いIDのままでは自社を施工体制に加えてもらえないため、新しいIDが発行されたら、その日のうちに元請の担当者へ伝えましょう。

3. 所属技能者を新しいIDに紐づけ直す

最後に、所属している技能者を、新しい事業者IDに結びつけ直します。技能者の登録情報にある所属事業者を、新しく登録した事業者に変える手続きです。

手続きは、技能者本人のIDでログインして変更するか、事業者のIDから所属技能者として申請するかのどちらかで進めます。技能者が10人いれば10人分の手続きが必要になり、本人に確認をとる手間もかかります。

期限内に更新を終えていれば、この作業は一切発生しません。すでに期限が切れてしまった場合は、技能者の人数と手続きの量を見積もったうえで、専門家への依頼も含めて進め方を考えましょう。

ai行政書士法人では、建設キャリアアップシステム(CCUS)の更新についてのご相談を受け付けています。お気軽に初回無料相談をご利用ください。

技能者登録の申請方法や必要書類については、次の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてください。

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CCUSの初めての更新ならai行政書士法人

初めての更新では、社内に前回の記録がないまま、ログイン情報の確認から書類の準備までを担当者が一人で進めることになりがちです。建設業許可の更新や役員の変更と時期が重なると、そろえる書類も増えていきます。ai行政書士法人は、建設業許可とCCUSの手続きをあわせて扱う札幌の行政書士法人として、更新申請の準備の段階から相談を受け付けています。

  • 建設業許可の申請を2,000件以上扱ってきた経験から、許可の変更とCCUSの更新をまとめて確認できる
  • CCUSの事業者登録と技能者登録の申請に対応し、登録の代行は全国から依頼できる
  • 経営事項審査や競争入札参加資格の申請も、同じ窓口で相談できる
  • 初回1時間の相談は無料で、自社で進めるか依頼するかを決める前に話を聞ける

更新の期限が迫っている場合や、ログインできずに手が止まっている場合も、まずは今の状況をお聞かせください。

5年後の更新で慌てないための3つの管理方法

今回の更新でつまずいた点は、5年後の担当者もまたつまずきやすい点です。更新を終えたら、次の3つの方法で、期限と情報を社内に残しておきましょう。

  • 登録メールアドレスを個人ではなく共有アドレスにする
  • 建設業許可の更新と同じ管理表に期限を書き込む
  • 今回の手順とログイン情報の保管場所を記録に残す

どれも、更新を終えた直後なら短い時間で済む作業です。

登録メールアドレスを個人ではなく共有アドレスにする

更新のお願いメールや管理者ID利用料の請求は、登録責任者に届きます。このメールアドレスが担当者個人のものだと、異動や退職をきっかけに、案内が誰にも読まれなくなってしまいます。

そこで、登録責任者のメールアドレスを、総務の共有アドレスのように複数人が受け取れるアドレスにしておきましょう。更新申請で登録情報を見直すタイミングに合わせて変えれば、手間はかかりません。

社長の個人アドレスや携帯電話会社のメールで登録している会社は、とくに見直しをおすすめします。携帯電話会社のアドレスは、機種変更や契約の切り替えで使えなくなることがあるためです。

建設業許可の更新と同じ管理表に期限を書き込む

期限のある手続きは、1枚の管理表にまとめておくと、更新の漏れに気づきやすくなります。たとえば、次のような表です。

手続き周期期限準備をはじめる時期
建設業許可の更新5年ごと許可の満了日満了日の3ヶ月前
CCUSの事業者登録の更新5年ごと登録月の5年後の月末期限の6ヶ月前
管理者ID利用料の支払い毎年請求書の支払期限請求書が届いた月
決算変更届毎年決算後4ヶ月以内決算の確定後

建設業許可とCCUSの事業者登録は、どちらも5年周期ですが、期限の月が違います。同じ表に並べておけば、片方の手続きをしたときに、もう片方の期限も目に入ります。

許可の更新や変更届の通知書を受け取ったら、その場でCCUSの登録情報も見直すと社内で決めておきましょう。そうすれば、CCUSの更新のときに書類を探し回らずに済みます。

今回の手順とログイン情報の保管場所を記録に残す

更新が完了したら、今回の手続きを社内の記録として残しましょう。記録しておきたい内容は、次のとおりです。

  • 申請した日と申請方法を書き残す
  • 提出した証明書類の種類を控える
  • 登録料の金額と支払った日を記録する
  • ログイン情報の保管場所をメモする

ログインIDやパスワードそのものを書き残すのではなく、どこに保管しているかを記録します。5年後の担当者が記録を開いたとき、何からはじめればよいかがわかる状態を目指しましょう。

あわせて、更新手続き完了のお知らせメールも、記録と同じ場所に保存しておくと確実です。

まとめ

この記事では、建設キャリアアップシステムの更新について、事業者登録の有効期限から手順、必要書類、費用までを解説しました。更新の申請は有効期限の6ヶ月前から受け付けており、公式は遅くとも1ヶ月前までに申請するよう求めています。登録情報に変更がなければ証明書類は不要ですが、期限を過ぎると、新規登録や技能者の紐づけ直しといった大きな手間が発生します。

まずはCCUSにログインし、有効期限と登録メールアドレスを確かめるところからはじめましょう。建設業許可の更新や役員の変更があった会社は、許可の通知書がそろっているかも、あわせて確認しておくと手続きを進めやすくなります。

ログインできない、変更点が多くて必要な書類がわからない、といった場合は、ai行政書士法人にご相談ください。建設業許可とCCUSの手続きを扱う専門家として、更新の申請と許可の手続きをまとめて相談できます。

よくある質問

CCUSの更新は自分でできますか?

自分でできます。登録情報に変更がなければ、CCUSにログインして更新申請のボタンを押し、届いた払込票で登録料を支払えば更新は完了します。

一方で、次のような場合は、専門家に任せたほうが早く終わるでしょう。

・ログインIDやパスワードがわからない
・代表者や所在地など、変わった項目が多い
・建設業許可の更新や変更届と時期が重なっている

期限までの日数と、社内で手続きに使える時間を見比べて、自社で進めるか依頼するかを決めましょう。

一人親方も5年ごとの更新が必要ですか?

一人親方も、事業者登録の有効期限は5年で、更新の申請が必要です。手順は法人や個人事業主と同じで、有効期限の6ヶ月前から申請できます。

ただし、費用の負担は法人より小さく、次のとおりです。

・事業者登録料は0円
・管理者ID利用料は年2,400円

登録料がかからないため払込票は届きませんが、申請をしなければ期限が切れる点は変わりません。

CCUSの更新は行政書士に代行を頼めますか?

頼めます。CCUSには、登録済みの事業者に代わって申請する代行申請の仕組みがあり、CCUSに代行申請者として登録している行政書士に更新を依頼できます。

インターネットで代行申請をする場合は、次の3つの同意書を作成し、jpeg画像にして添付してください。

・代行申請同意書
・個人情報取り扱い同意書
・システム利用同意書

代行を頼む場合でも、登録内容に変更があれば、証明書類は自社で用意しなければなりません。依頼する前に、変わった項目と手元にある書類を整理しておくと、手続きが早く進みます。

所属する技能者のカードはいつ更新が必要ですか?

技能者のカードの有効期限は、事業者登録とは別に決まっています。原則として、カードの発行日から9年が過ぎたあとの最初の誕生日までが有効期限です。申請時に60歳以上だった方は、14年目の誕生日までとなります。

技能者の登録料は、新規登録のときと、10年ごとの更新のときにかかります。事業者登録を更新しても技能者のカードは更新されないため、所属する技能者のカードの有効期限は、別に把握しておきましょう。

編集者

  • ai行政書士法人 Web編集部

    ai行政書士法人のWeb編集部です。身近な街の法律家として、みなさまに分かりやすく情報をお届けします。

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